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2016年4月 電力の小売り全面自由化スタート ~クリーンな社会の実現に向けて~ 考えよう"家庭の電気の選択"

2016.05.13

自ら電気を選ぶことで変えられる未来があります

価格やサービスだけでなく『電気の一生』も考えて

今、テレビCMなどで「電気料金が安くなる」といったお得情報が目立ちます。しかし「電気を選ぶ基準は、価格とサービスだけではありません」と話すのは、日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会常任顧問の辰巳菊子さん。

「商品を選ぶとき、原材料から使用後のゴミの排出までという『モノのライフサイクル』を考えて購入する人が増えてきていますが、電気も同じです。その事業者が販売している電気が、どんな方法で発電され、どんな廃棄物が出るのか、こうした『電気のライフサイクル』を考えた選択が、環境負荷の少ない社会をつくることにつながるのです」。

よりよい社会をつくるため私たちの選択が大切

「特に注目してほしいのが、電気をつくる『発電源』です」と辰巳さん。「発電源には火力、原子力のほかに、水力、風力、太陽光などの『再生可能エネルギー』があります。こうした発電源によって、環境に負荷をかけるCO2や放射性廃棄物の排出量も変わります。自社の発電源を情報公開している小売電気事業者もあるので、確認してみるといいですね」。

実際は、様々な発電所から届く電気は送電線の中で混ざり合うため、各家庭に届く電気がどこでつくられたものか知ることはできません。ただ、どうやってつくられた電気かを明確にしている小売電気事業者と契約することで、例えば再生可能エネルギーでの発電に注力している事業者であれば、その取り組みに対する「応援の意思表示」をすることが可能です。

これまで生活者は電力会社を選ぶことはできませんでした。そのためどんな電気を使っているのか、コンセントの向こうに関心を持つことも少なかったのです。でもこれからは小売電気事業者を選べるようになります。

「各家庭の電気の選び方次第で、再生可能エネルギーが広く普及するチャンスともいえます。環境に負担をなるべくかけない暮らしや社会が実現できますね」。経済産業省は2030年度での望ましい電源構成(ベストミックス)において、再生可能エネルギーを24%と倍増させる目標を掲げています。電気の選択については私たちの次の世代までを見据えて長期的に考えていきたいもの。よりよい社会をつくっていくために私たちの選択が大切です。

この人に聞きました

公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 常任顧問
消費生活アドバイザー

辰巳菊子 さん

消費者問題、環境問題の専門家として、政府や企業に数々の提言を行っている。現在、経済産業省の電力システム改革小委員会「制度設計ワーキンググループ」委員、新エネルギー小委員会委員などを務めている。

"家庭の電気の選択"のための3つのポイント

暮らしの現状をチェック

電気使用量と料金は?

毎月どれくらいの電気を使っているか知らない人も多いのではないでしょうか。まずは現状を把握して暮らしを見直すことが第一歩です。電力会社から送られてくる「検針票」で、毎月の電気使用量や料金を確認してみましょう。

電気の使い方の特徴は?

多彩な電力プランの中から自分に合ったプランを選ぶためには、電気の使い方にどんな特徴があるのか把握することが大切です。「共働きで夜間の使用が多い」「家族が多く使用量が多い」など、ライフスタイルや家族構成によって特徴があります。

検針票のチェックポイント

前年同月の電気使用量が記載されているので、比較できます。

※検針票の一部を抜き出した例。実際の電気料金は再生可能エネルギー発電促進賦課金や燃料費調整額、口座振替割引なども加算・減算します

小売電気事業者のサービス内容や発電源をチェック

価格

サービス

発電源

地域

CO2、放射性廃棄物排出量

価格やサービスに加え、発電源、CO2や放射性廃棄物の排出量にも目を広げて、検討しましょう。情報公開していない事業者には直接、問い合わせを。故郷や被災地など応援したい地域に着目して事業者を選ぶことも可能です。

オール電化住宅の場合など夜間料金が大幅に割り引かれるプランを契約している家庭では、電気の供給先を変えても安くなるとは限らないので落ち着いて検討してください。また電気料金の比較サイトでは、同じ条件を入力してもサイトごとに異なる結果が出ることが多いので、複数のサイトをチェックしましょう。

トラブルを防止!小売電気事業者の情報をチェック

登録小売電気事業者一覧

事業者を決める前に、資源エネルギー庁の「登録小売電気事業者一覧」に登録されているか確認を。トラブルに遭わないためにも、正規の事業者かどうかを確かめましょう。知りたい情報は事業者に直接問い合わせて、内容や対応をチェック。料金だけでなく、契約期間や契約解除などの諸条件も、よく確認しましょう。

資源エネルギー庁(外部サイトへ)

小売電気事業者が代理店(※1)を使って営業活動を行うこともあります。代理店は資源エネルギー庁に登録されていないため、小売電気事業者にその代理店と代理店契約を結んでいるか、確認すると確実です。また小売電気事業者と訪問販売または電話勧誘販売で電気の供給契約を結んだ場合はクーリング・オフ(※2)の対象となります。

  • ※1 代理店は、代理契約を結んだ小売電気事業者に代わって契約の勧誘などの営業活動を行います。
  • ※2 クーリング・オフとは、契約した後、冷静に考え直す時間を消費者に与え、法定書面を受け取った日から起算して8日以内であれば無条件で契約を解除できる制度のことです。

2016年3月発行 冊子「SUSTAINABLE JOURNEY」vol.4(ecomom春号同封)より転載

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