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TOPICS 学びのトレンド【後編】自ら感じ、考え、問い続ける“探求”という学び方 「クエストエデュケーション」の現場に密着

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学びのトレンド【後編】
~自ら感じ、考え、問い続ける"探求"という学び方~

前編:自ら考えるチカラを育む 新しい「学び」のかたち

2016.06.30

「クエストエデュケーション」は全国81校の中学・高校で導入され、約1万人の中高生が取り組んでいる課題解決型プログラムです。「企業探求コース」では、協賛企業のインターンシップを教室で体験しながら、働くことの意義や企業活動への理解を深め、ミッションに取り組みます。協賛する大和ハウス工業の社員も教室を訪れます。

「72億のハートを動かす大和ハウス工業の新商品開発」に生徒たちが挑戦

「私たちが世界を変える!72億のハートを動かす大和ハウス工業の新商品を提案せよ!」─。こんなミッションを与えられたら困惑する社会人も多いのでは? でも安田学園高等学校(東京都墨田区)の生徒の皆さんは約1年間ワクワクして取り組んできました。あるチームでは「体を動かすのが億劫になってきた人に向け、走行可能な高機能リラックスチェア」という独創的なアイデアを提案。別のチームは食糧不足に役立つ小型自動植物栽培機を考えました。

取材当日は、校内発表に向け、パワーポイントや模造紙を使ったプレゼンを準備する総仕上げ段階。発表に向けてアイデアは次々と出てくるのですが、具体的な理由や世界をどう変えたいかという説明になるとキーボードを打つ手が止まりがち。確かに仲間内ではなく、一般の人に説明するのは難しいもの。

「それぞれのスライドでデザインを統一しようよ」「あ、こうすればいいのか」「実際の企業から受け取るミッションにワクワクします」「それぞれのスライドでデザインを統一しようよ」「あ、こうすればいいのか」「実際の企業から受け取るミッションにワクワクします」

そんなときはじっと見守っていた大和ハウス工業の社員たちがさりげなくアドバイス。「親や教師以外の社会人からの一言は、子どもたちは非常に深いところで受け止めます。実際に働いている人からほめられる経験も子どもたちの自信につながります」と担当教諭の百瀨和德さん。

高機能チェアの詳細なスケッチ。大和ハウス工業社員(城東支店 大塚健)より、発売時の想定リスクやオプション品の扱いなど本格的なアドバイス。

1年間で自らの成長を実感 職業選択にも夢が広がる

ある生徒は「最初は皆で話し合って一つの提案にまとめるのも初めてで、大変でした。中間発表でも『現実味がない』などと容赦なく指摘されて…」と振り返ります。ただ最近は「これが正解、と誰もがわからないことこそ、説明に説得力が必要なことがわかりました。発表会でも緊張しないはず」と自らの成長を実感。

また「父は会社でこんなに面白いことをしていたのか!」と仕事の魅力に目覚める生徒も少なくないとか。実際の社員とともに取り組む授業ならではの発見です。職業選択に夢を広げる生徒も多いそう。

大和ハウス工業社員(城東支店 江原芳季)はプレゼン資料の作り方を助言。「説得力のあるアウトプットが大切なのは社会人と同じです」。

「チームが一つになって考えた集大成。わかりやすく、インパクトのある発表の仕方を考えよう」

「答え合わせができない問題について、チームで協力して調べ、わかりやすい表現で発表することは今までにない貴重な経験でした。他の人の話にきちんと耳を傾けるようになり、またわかりやすく説明できるようになったと思います。どれも社会人になったら、きっと役立つはずです」。

1コマ50分と短い高校の授業時間。チャイムが鳴る前に「先生、作り終わらなかったので、土曜日に来て仕上げてもいいですか」と元気な声が飛びます。適切な「探求の場」があれば自ら課題解決に向けて進んでいく─。そんな若い芽が育つ現場が全国に広がっています。

生徒のキャリア教育にも役立ちます

子どもたちの企業や社会についての視野が広がるのはもちろん、キャリアプランにも役立ちますね。企業はただモノを作るだけでなく、未来を育てているということに私自身も気づきました。教師にとっても刺激的な体験です。

安田学園中学校 安田学園高等学校 教務庶務主任

百瀨和德 さん

子どものひたむきな姿に感動します

本当は言いたいことがあるのになかなか自分の意見を言えない子どももいます。そういう子の背中を押すことを心がけています。これは会社での部下や後輩の育て方と同じなんです。またミッションにひたむきに取り組む姿には、ひときわ感動します。

大和ハウス工業 城東支店 経理総務課長

大塚 健

※ 記事内容および社員の所属は取材当時のものです。

2016年3月発行 冊子「SUSTAINABLE JOURNEY」vol.4(ecomom春号同封)より転載

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