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脱炭素社会へ導く「再生可能エネルギー」 前編 サステナブル社会に不可欠な再生可能エネルギー  DREAM Solar フロート1号@神於山 佐田岬風力発電所

2017.09.28

「パリ協定」発効以降、世界各国で温室効果ガス削減のための取り組みが行われています。2017年夏には、フランスとイギリスが、2040年までにガソリン車、ディーゼル車の販売を禁止し、電気自動車(EV)へシフトしていくと発表しました。欧州主導で始まった交通分野での脱石油政策は、地球温暖化に歯止めをかける施策として期待されており、脱炭素社会を実現するためのEVの普及と化石燃料に替わる再生可能エネルギーの活用がいま求められています。世界と日本の取り組み状況を見てみましょう。

1.地球温暖化に歯止めをかける再生可能エネルギー

COP21における「パリ協定」の採択

2016年11月4日、歴史上初めて、全ての国が地球温暖化の原因となる温室効果ガスの削減に取り組むことを約束した枠組みとして「パリ協定」が発効しました。以来、各国が温室効果ガス削減に向けて取り組んでおり、日本も「2030年度に2013年度比▲26.0%(2005年度比▲25.4%)」に向けて取り組んでいます。この削減目標を達成するためには、省エネによるエネルギー需要の抑制はもちろん、CO2排出量の少ないエネルギーを選択することが必要です。東日本大震災以降、原発停止に伴う「化石燃料への依存の高まり」、「電気料金や燃料価格の上昇」、「温室効果ガスの排出量増加」など、様々な課題を抱えている中、「再生可能エネルギー」の導入拡大が急務となっています。

COP21とは?

「COP」とは「Conference of Parties」の略で、「締約国会議」を意味します。気候変動問題に関する国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP)は1995年から毎年開催されており、世界における温室効果ガス削減に向けて議論を行ってきました。COP21(第21回締約国会議)は2015年にフランス・パリで開催され、そこで採択されたのが「パリ協定」です。

エネルギーミックスで進む日本のエネルギー対策

再生可能エネルギーとは、「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」と法律で規定され、具体的には、太陽光、風力、地熱、太陽熱、大気中の熱、その他自然界に存在する熱、バイオマスなどが挙げられます。再生可能エネルギーは、化石燃料のように資源が枯渇することがなく、繰り返し使え、発電時や熱利用時に地球温暖化の原因となるCO2をほとんど排出しない優れたエネルギーです。再生可能エネルギーの導入拡大は、サステナブルな社会をつくるために欠くことができなくなっています。

再生可能エネルギーとは?

5大再生可能エネルギーと呼ばれる「太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱」のほかにも、日本では自然を活用したさまざまな再生可能エネルギーに期待が寄せられています。

  • 太陽熱:太陽の熱エネルギーを専用装置に集め、給湯や暖房に活用します。
  • 雪氷熱:冬に蓄積された氷や雪の冷熱を活用します。
  • 温度差熱:地下水、海水、河川等の水温度と大気の温度差を熱エネルギーに変換し、給湯や暖房に活用します。
  • 地中熱:一定の温度が保たれている地中熱と外気の温度差を熱エネルギーに変換し、給湯や暖房に活用します。
  • 空気熱:空気中の熱を吸収し、温めたり冷やしたりしてエネルギーを得ます。
  • 海洋エネルギー:波力発電、海洋温度差発電、海流・潮流発電、潮汐発電など、海洋国日本ならではの再生可能エネルギーの研究が進められており、今後の活用が期待されています。

日本では、再生可能エネルギーの導入はどれくらい進んでいるのでしょうか。残念ながら発電電力量に占める再生可能エネルギー比率は12.2%、水力を除くと3.2%。主要国と比べるとその低さが目立ちます。再生可能エネルギーは種々存在しますが、それぞれに一長一短があり、オールマイティといえる電源は今のところ存在しません。日本政府は、これらを適切なバランスで組み合わせて用いる「エネルギーミックス」政策を打ち出しました。安全性、安定供給、経済効率などさまざまな観点から検討した結果、2030年度の電源構成について、原子力22〜24%程度、化石燃料56%程度、水力や太陽光などの再生可能エネルギーを22〜24%程度と見通しています。

主要国の再生可能エネルギーの発電比率

出典:経済産業省「再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題について」

日本政府は2017年4月、「再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議」を開催し、自然エネルギーの導入拡大に向けて2020年度までに実施する「連携アクションプラン」を決定しました。経済産業省や環境省など7つの府省庁が連携するプロジェクトで、12分野に及ぶ施策と実行スケジュールをまとめたものです。「連携アクションプラン」には、風力からバイオマスまで各種の自然エネルギーの拡大策に加えて、蓄電池の低価格化や地域における分散型エネルギーシステムの推進などが盛り込まれています。目新しいものはないものの、関係する府省庁が2020年までのスケジュールを決めて取り組むことを宣言した点が重視されています。

大和ハウスグループ事例紹介

再生可能エネルギーの活用でサステナブルな社会を実現する

大和ハウスグループでは、再生可能エネルギーの黎明期より、太陽光発電や風力発電システムの開発・導入に取り組んできました。

太陽光発電については、建築技術や大規模発電所の運営ノウハウも活かし、戸建て住宅だけでなく工場や商業施設、物流施設でも再生可能エネルギーの導入を推進しています。風力発電については、2000年に能登ロイヤルホテルと沖縄残波岬ロイヤルホテルに計3基の大型風力発電設備(発電容量合計1MW)を導入したのを始まりに、2007年には愛媛県佐田岬半島に9基(発電容量合計9MW)を建設し、風力発電事業に本格参入しました。

佐田岬風力発電事業

さらには、再生可能エネルギー事業の拡大を目指して、水力発電の開発にも着手し、2017年11月より売電を開始します。大和ハウスグループでは今後もサステナブルな社会を実現するために再生可能エネルギーの電源開発に積極的に取組んでいきます。

大和ハウスグループの 「DREAM Solar」事業

次のページ:後編:EVシフトが加速するクリーンエネルギー時代

出典

全国地球温暖化防止活動推進センター
・資料「COP21合意を受けた日本の今後の地球温暖化対策について」
経済産業省
・HP 日本のエネルギーのいま:抱える課題 2017年9月現在
・資料 「再生可能エネルギーの大量導入時代における政策課題について」
外務省HP
・わかる!国際情勢 パリ協定-歴史的合意に至るまでの道のり 2017年1月25日

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