セキュレア豊田本町(分譲中)

まちの開発

大和ハウスグループのまちづくり事例

災害対策を充実させた
北陸3県初のネット・ゼロ・エネルギー・タウン
セキュレア豊田本町(分譲中)

富山県富山市

「セキュレア豊田本町」は、小学校跡地を住宅と公共施設(公民館、市役所サテライト、図書館)として整備した複合開発事業である富山市「セーフ&環境スマートモデル街区整備事業」の中に位置しています。住宅街区は、北陸3県で初(※1)のネット・ゼロ・エネルギー・タウン(※2)を実現。公共施設はPPP事業(※3)においては当社初となる「D’s SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」を建設しました。

  1. ※1 当社調べ
  2. ※2 住宅の躯体・設備の省エネ性能の向上、再生可能エネルギーの活用等により、年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロまたは概ねゼロとなるまちのこと。地区センターは除く。
  3. ※3 パブリック・プライベート・パートナーシップ。公民が連携して公共サービスの提供を行うスキーム。
  • 開発面積:8,381.26m2
  • 総戸数:戸建住宅21区画、公共施設1区画

開発の背景

政府が進める「環境未来都市」構想において、富山市は「富山市環境未来都市計画」を評価され、環境未来都市として選定されました。計画の基本方針は、富山市の中心部と地域生活拠点を公共交通で結ぶコンパクト&ネットワーク、都市機能が近くにあり歩いて暮らせる利便性の高いまちづくりです。構想の実現に向けた取り組みの一つが、「セーフ&環境スマートモデル街区」の整備です。これは、公共交通沿線での利便性の高い暮らしや環境などに配慮した質の高い住宅供給の促進を図ることを目的に、公共交通沿線の低未利用地などにおいて、環境にやさしく安全・安心で快適な生活を享受できる街区を整備するものです。

その「セーフ&環境スマートモデル街区整備事業」の第一弾事業として、公募型プロポーザル方式で事業者募集が行われた結果、当社が選ばれました。

住宅エリアは、3つの電池を導入し、まち全体でネット・ゼロ・エネルギー・タウンを実現。街区内の公園には、災害に備えてさまざまな機能を盛り込んでいます。

公共施設(公民館・市役所サテライト・図書館分館)は、PPP事業のBT方式で、当社が企画・設計・建設・事業監理を行い、富山市に施設を売却。高断熱化や自然エネルギー利用、創エネ・省エネ・蓄エネ設備などを取り入れた「D’s SMART OFFICE」をご採用いただきました。

当社は、建築事業として「D’s SMART シリーズ」、住宅事業として環境負荷の少ない持続可能な住まいと暮らし方を提案する「SMA×ECO PROJECT(スマ・エコ プロジェクト)」を展開しています。本事業は、これまでに当社が培ってきた建築・まちづくりの技術やノウハウを生かせると同時に、公民が連携した新しいまちづくりへ挑戦できる最適なフィールドであると考え、取り組みました。

災害への対策

住宅公園や公共施設に災害対策機能を付加

公園には防災パーゴラ(日陰棚)やトイレベンチを設置。住民管理の防災倉庫や太陽光発電設備、リチウムイオン蓄電池も設置し、災害時には住民が集い寄り添える場所、活動拠点として利用できます。

街区内の道路は無電柱化し、地震時の電柱倒壊による車両通行止めや火災などの二次災害をできる限り防いでいます。

富山市とは防災に関する協定を締結し、災害時の公園施設の利用や防災倉庫の利用などを取り決めています。

公共施設は災害時に行政機関の拠点になることから、太陽光発電設備やリチウムイオン蓄電池だけでなく、マイクロコージェネレーションシステム※も設置し、多様な電力を使用できるようにしています。マイクロコージェネレーションシステムは、ガス供給の拠点となるガスガバナ(整圧器)が敷地内に設置してあるため、災害時のガス復旧が通常より早く行われる利点を生かして採用しました。

※天然ガス等のクリーンエネルギーでガスエンジン発電機により発電し、その際発生する熱を給湯や冷暖房に有効利用し、エネルギーロスを軽減するもの。

災害時、救護室や救援物資の仕分け場として使える防災パーゴラ 災害時、救護室や救援物資の仕分け場として使える防災パーゴラ

災害時に役立つ下水道直結のトイレベンチ 災害時に役立つ下水道直結のトイレベンチ

街区内の公共施設(公民館・地区センター・図書館分館) 街区内の公共施設(公民館・地区センター・図書館分館)

快適な空間の形成・維持

無電柱化により開放的な景観を形成

トータルコーディネートされた良好な景観を将来にわたって守り、まちの価値を維持し続けるために、建築協定とガイドラインを制定しています。

電線類を地中化することにより、まちの景観を阻害する電柱や電線類をなくし、広い空を見渡せる景観づくりを行いました。

持続可能な将来計画

防災施設や設備、景観を維持する組織づくり

住民で所有管理する防災倉庫、太陽光発電設備、リチウムイオン蓄電池を適正に管理するために団地管理組合を結成しています。

各建物の外観や各宅地の緑化水準などを維持するため、建築協定(市認可)を制定。併せて住民間で持続的に建築協定を維持する仕組みとして建築協定委員会を設立しています。

人と人のつながり

団地管理組合の自主的な活動に配慮

地域コミュニティ醸成のため、団地管理組合が自主的に活動(総会、理事会)やイベント(住民で管理する植栽帯の植え替えなど)を行うよう、管理会社への委託内容と期間を制限しています。

住民で管理する植栽帯の植え替えイベント 住民で管理する植栽帯の植え替えイベント

エネルギーの効率利用

全住戸3つの電池や公共施設の設備を活用

全戸に3つの電池(太陽光発電システム、家庭用リチウムイオン蓄電池、燃料電池)を搭載し、ZEH※相当の仕様を実現しました。

住民共有の太陽光発電設備やリチウムイオン蓄電池も設置し、共用部分の電力をまかなうことで、ネット・ゼロ・エネルギー・タウンを実現しました。(住宅街区のみ)

公共施設には、太陽光発電設備やリチウムイオン蓄電池、ガスコージェネレーションシステムを導入。ガスコージェネレーションシステムは冬場(11月~4月)に稼働させ、その排熱を建物のホールや廊下の暖房に使用しています。また、部屋の用途や使用頻度を考慮して、電気モーターヒートポンプエアコンとガスヒートポンプエアコンを組み合わせて設置しています。

まち全体のエネルギー見える化を図る「SMA×ECO クラウド」を導入しています。

※年間の一次エネルギー消費量が概ねゼロになる住まい。

行政担当者様の声

富山市環境部 環境政策課 課長代理
東福 光晴 様

地方都市は超高齢化問題や人材、技術力などについてもさまざまな連携が求められています。これからは企業と連携を取り、私たち行政のニーズと企業のシーズを組み合わせることが重要だと考えています。

また、企業と行政が社会的課題を自分事として捉え「SDGs」という課題を掲げて横串を刺すことで、新たな付加価値を生みだすことを期待しています。

当社担当者の声

大和ハウス工業各部門の連携により「新しいまちづくり」と「複合開発」という当社の強みを生かした官民連携のモデルケースとなる事業ができました。今後は、ここに住まうお客さまや富山市とともに、さらに良いまちを目指し、そのノウハウを次の事業へつないでいきたいと考えています。

大阪都市開発部 開発部 設計グループ
井上 知則



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