大和ハウス工業株式会社

DaiwaHouse

2021/04/26

報道関係各位

大和ハウス工業株式会社
代表取締役社長 芳井 敬一
大阪市北区梅田3-3-5

■富士山麓の工業団地「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」に新産業を誘致

日本最大級のサーモンの陸上養殖施設着工

 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)は、静岡県駿東郡小山町にある当社所有の工業団地「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」において、Proximar Seafood AS(本社:ノルウェー ベルゲン、CEO:ヨアキム ニールセン、以下「プロキシマーシーフード社」)のアトランティックサーモンの閉鎖型陸上養殖施設を2021年4月26日より着工します。
 なお当施設は、日本最大級のサーモンの陸上養殖施設となります。

サーモンの閉鎖型陸上養殖施設 外観パース

 当社は、「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」をはじめ、全国に27ヶ所、総敷地面積約500万㎡の工業団地を所有しています。今回開発する当施設の建設地である「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」は、6区画中3区画(※1)において進出企業が決定しています。

 当施設は、断熱性能を高めることで、アトランティックサーモンの育成に配慮した、鉄骨造(一部2階建て)、延床面積約28,000㎡の日本最大級のサーモン養殖施設で、2023年6月に竣工を予定しています。

 当社は、今後も国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」や食料自給率の向上などに寄与するため、陸上養殖施設を含む食品関連施設の誘致を積極的に提案します。 

※1.2021年4月26日現在。内定含む。

●ポイント

1.官民連携した工業団地造成事業による新産業の創出

2.関東圏・中部圏を網羅する交通アクセスに優れた好立地

3.プロキシマーシーフード社のサーモンの陸上養殖をサポート

■開発背景

 一般的な陸上養殖は海水をかけ流しにする施設が多く、コストは低く抑えられますが、海水を引くため、沿岸から離れた場所に施設を設けることが難しいという課題があります。

 一方、閉鎖循環型陸上養殖は、海水を引く必要がなく、場所を選ばず建設できる利点があります。また、屋外から魚を隔離することで、外部環境の影響を受けにくいことに加え、水温や水質が管理しやすいため、魚に最適な環境を維持できるだけでなく、餌や排せつ物による環境への負荷も抑えることができます。

 そこで、当社は2018年1月よりプロキシマーシーフード社と小山町の3者で日本最大級の閉鎖型陸上養殖事業を実現すべく検討を開始。日本では、一般的にアトランティックサーモンは輸入に頼っていますが、国産の安定した品質と一定量のアトランティックサーモンの供給を目指すべく、当施設の開発に着手することとなりました。

1.官民連携した工業団地造成事業による新産業の創出

 当施設の建設地である「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」は、当社が静岡県駿東郡小山町の「フロンティア推進区域」の公募型プロポーザル方式に応募した結果、2015年10月に事業支援協力者に選ばれ、2017年3月より造成工事に着手、2019年9月に造成が完了した工業団地です。

 土地取得は小山町が行い、当社はその土地を購入し、区画の構築や造成を行うことに加え、企業誘致も官民連携して行う工業団地造成事業を実施。その結果、プロキシマーシーフード社などの企業に進出いただいています。

 また、「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」と同スキームで「D-Project Industry 富士小山Ⅱ」の造成にも2020年3月に着手しました。

 今後も引き続き小山町と連携し、新たな産業の誘致を積極的に行います。

2.関東圏・中部圏を網羅する交通アクセスに優れた好立地

 「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」は、東名高速道路「足柄スマートインターチェンジ」より約10km、また2023年度開通予定の新東名高速道路「(仮称)小山スマートインターチェンジ」より約3kmの場所に位置し、関東圏や中部圏にもアクセスしやすい利便性の高い立地です。

【「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」周辺地図】

3.プロキシマーシーフード社のサーモンの陸上養殖をサポートする施設

 当施設は、断熱効果の高い外壁パネルを採用するとともに、屋根を断熱シート防水仕様にすることで、通常の工場よりも断熱性能を高め、アトランティックサーモンの育成に配慮した建物としました。 

 設備面では、当施設内の気流解析を実施し、空調ダクトの吹き出し位置を調整することで、効率良く室内環境が保てるよう設計しました。

 また、室内の陽圧管理(※2)をすることで、埃や害虫の侵入を防ぐ工夫を施すことに加え、養殖用の水槽温度と室内の空気温度を近づけることで、水温の変化が生じにくいよう配慮しました。

※2. 建屋内の気圧を外部より高く保つことで埃などが簡単に入り込みにくくする。

■建物概要

所在地

静岡県駿東郡小山町湯船下原1278‐11他(「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」内)

交   通

東名高速道路「足柄スマートインターチェンジ」より約10km(車で約20分)

JR東海御殿場線「駿河小山駅」より約5km(車で約10分)

敷地面積

56,762.26㎡(17,170.58坪)

建築面積

27,641.96㎡(8,361.69坪)

延床面積

27,901.85㎡(8,440.30坪)

構造・規模

鉄骨造・一部2階建て

建物用途

閉鎖型陸上養殖施設

事 業 主

Proximar(プロキシマー)株式会社(プロキシマーシーフード社100%子会社)

設計・施工

大和ハウス工業株式会社

着 工

2021年4月26日

竣  工

2023年6月末(予定)

稼働開始

2023年度(予定)

工業団地概要

名称

「D-Project Industry 富士小山Ⅰ」

所在地

静岡県駿東郡小山町湯船下原1278‐11他

交 通

東名高速道路「足柄スマートインターチェンジ」より約10km(車で約20分)

JR東海御殿場線「駿河小山駅」より約5km(車で約10分)

開発面積

363,002.89㎡(109,808坪)

販売面積

291,341.59㎡(88,130.83坪)

区画数

6区画(産業区画5区画+利便区画1区画(※3))

造成着工

2017年3月

造成完了

2019年9月

名称

「D-Project Industry 富士小山Ⅱ」

所在地

静岡県駿東郡小山町 上野工業団地内

交   通

東名高速道路「足柄スマートインターチェンジ」より約10km(車で約20分)

JR東海御殿場線「駿河小山駅」より約5km(車で約10分)

開発面積

490,193.98㎡(148,283.67坪)

販売面積

384,697.07㎡(116,370.86坪)

区画数

6区画

造成着工

2020年3月

造成完了

2023年3月(予定)

※3.進出企業の利便性が向上する施設を誘致予定。

●プロキシマーシーフード社について

 プロキシマーシーフード社は、2015年に日本で閉鎖型陸上養殖を行うためノルウェーで起業しました。オスロ証券取引所のEuronext Growth(ユーロネクスト グロス)にも上場しています。株主には、Grieg(グリーグ)家やNutreco(ニュートレコ)社など、ノルウェーおよび国際的な養殖業界の産業オーナーが支援しています。Grieg家は、アトランティックサーモンの世界第5位の生産者であるGrieg Seafood(グリーグシーフード)の創業者です。Nutreco社は、国際的な大手飼料会社であり、Skretting(スクレッティング)社を通じてアトランティックサーモン業界に飼料を供給しています。また、Skretting社は日本の福岡にも飼料工場があります。

 プロキシマーシーフード社は、天然サーモンの漁獲量が減少し、従来のサーモンの海上養殖に適した海岸線の場所は限られているため、閉鎖型陸上養殖施設で未来に向けて持続可能なサーモンの生産を提供できる確立された技術、ノルウェーの専門知識、ノウハウを日本に持ち込み、新しく未来志向な食品製造業を展開していきます。

●当社の建築事業について

 当社の建築事業は、1955年の創業以来、工業化建築のパイオニアとして製造施設、医療・介護施設、オフィスなどさまざまな事業用建築を手がけるとともに、これまで物流施設については累計約3,000棟以上を建築してきました。

 2002年以降は、物流施設の設計・施工にとどまらず、物流最適地の提案から維持管理に至るまで、お客さまの事業スキームにあわせた専用の物流施設をコーディネートする当社独自の物流プロジェクト「Dプロジェクト」を開始。不動産や金融など各分野のパートナーを組み合わせ、自社保有・ノンアセット・不動産流動化など物流不動産ソリューションを展開しています。

 これまで「Dプロジェクト」では、特定企業向けの物流倉庫であるオーダーメイド型のBTS型物流施設(※4)に加え、立地条件の良い場所に複数のテナントが入居可能で短期的な物流ニーズにも迅速に対応できるマルチテナント型を展開し、全国で293ヶ所・総敷地面積約1,011万㎡の物流施設の開発を手がけてきました。(※5)

 今後は物流施設だけでなく、国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」や食料自給率の向上などに寄与するため、全国に所有する27ヶ所、総敷地面積約500万㎡の工業団地(※6)に、陸上養殖施設を含む食品関連施設の誘致を積極的に提案します。

※4.BTS型(Build to Suit)型の物流施設とは、特定のお客さま専用の物流施設のこと。

※5.2021年3月31日現在。

※6.2021年4月26日現在。

以上

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