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対談 【第1回】サステナビリティを考える

地球がつぶれたら、どんなに企業が繁栄していても成り立たない(枝廣)

 枝廣さんは「ジャパン・フォー・サステナビリティ」というNGOを運営されています。サステナビリティ(持続可能性)はとても大事なのですが、まだ日本人にとっては難しく聞こえるかもしれない。この辺り、どうお考えですか。

枝廣 「サステナブル」という英語はsustainという動詞とable(可能な)という語尾が合わさってできた単語で、その名詞形がサステナビリティとなります。sustainというのは「続ける」「持続する」という意味ですが、何をsustainするのかということは言ってない言葉なのですね。つまり、皆がそれぞれのサステナビリティの話をして、実は違うことを言っている場合があります。
個人のサステナビリティも企業のサステナビリティも、地域社会も地球を支えるのもみな関連しています。だけど大前提として、「地球」がまず土台にある。何十年もしないうちにつぶれていく企業もありますが、地球がつぶれたら、どんなに企業が繁栄していても成り立ちません。
例えば家を建てる時に、木材や建材などすべての材料は地球からもらっています。そして建てる時や住んでいる時に使ったエネルギーに起因するCO2や、家を解体する時に出る廃棄物は、みんな地球に吸収してもらっています。
地球のサステナビリティが今問題になっているのは、私たちの生活の中で使用し、廃棄しているモノが地球の供給量や吸収量の限度を超えてしまっているからです。供給源を見れば、人間があまりにも取りすぎているので、漁場は崩壊し、森林は消失しています。
吸収源で一番分かりやすいのは、人間が排出するCO2が地球の吸収量を超えているため温暖化が進んでいる、ということです。このままでは、供給源もしくは吸収源としての地球が持続できません。地球そのものが危機に陥れば、「企業も地域も個人も持続できない」ことが一番大きな問題意識としてありますね。

樋口 私たちも「サステナブルな企業」という観点は欠かせません。当社の創業者(石橋信夫)が端的に表現したのは「企業が永続するためには、多くのお客様の役に立ち、喜んでもらえる事業や商品づくりをしなければならない」ということです。私はこれで充分だと思うんですよね。
世の中の多くの人々の役に立ち喜んでもらえる。昨今は特に環境問題が喫緊の社会的課題だと考え、2009年に環境エネルギー事業部をつくり、省エネ・創エネ・蓄エネ・建物改修など、建物に関するエネルギーソリューションをご提案しています。また現在、本社近く(大阪駅前)のマルビルを壁面緑化し、緑の力で街を活性化する大阪マルビル緑化プロジェクト「都市の大樹(たいじゅ)」を建築家の安藤忠雄氏と進めています。
3.11以降、安全性の観点から、原子力発電所に対して多くの人が「ノー」と言っています。原発が止まると、その代わりに多様な方法でエネルギーを作る必要があり、なかでも太陽光、熱、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの活用が今後は進むと考えています。
当社もグループをあげて、計画中のものまで入れれば、100メガワットぐらいの自然エネルギーの発電計画を進めています。これは、自社施設での電気使用量を超える発電量になり、突き詰めると「自給自足」。また、事業活動だけでなく、商品においても2020年にはエネルギーを自給自足できるような住宅を発売したいと考えています。

大阪マルビル緑化プロジェクト「都市の大樹」。手前は「日本野」の「野」を感じる「緑のテラス」

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